理事長挨拶

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 この度、地方公務員災害補償基金は、昭和42年12月の設立から50周年という大きな節目を迎えました。これもひとえに、地方公共団体や総務省を始めとする関係諸機関、関係各位の一方ならぬ御支援のたまものであり、ここに深く感謝申し上げます。
 さて、この50年間を顧みますと、補償制度の態様、組織の形態など、社会経済情勢に応じ基金も様々な変化を経験してまいりました。
 補償制度については、特殊公務災害補償制度、通勤災害補償制度、傷病補償年金制度の創設など補償事業の内容改善が行われるとともに、被災職員の円滑な社会復帰の促進並びに被災職員の療養生活の援護、被災職員が受ける介護の援護、その遺族の就学の援護などの福祉事業についても逐次その拡充が図られてきました。さらに、公務災害の発生を未然に防止するための公務災害防止事業も基金の重要な業務の一つとして制度化され、近年では地方公務員における「心の健康問題」に対応するため、メンタルヘルス対策に関する各種事業の取組を強化しています。
 組織については、昭和42年12月に地方公務員の公務災害補償の迅速かつ公正な実施を確保するため、地方公共団体に代わって補償を行う機関として設立されたところから基金の歴史が始まりました。その後、平成13年12月に閣議決定された特殊法人等整理合理化計画における決定事項を踏まえ、平成15年10月1日からは、地方公務員災害補償法の改正に伴い、地方公共団体が主体となって業務運営を行う、いわゆる地方共同法人となり、現在15年目を迎えたところです。
 さて、近年に目を向けますと、基金が取り扱う事案は、社会経済情勢の変化に伴い、発生する災害の態様も複雑・多様化し、脳・心臓疾患や精神疾患に係る事案等において公務上外の判断が困難なケースが増加してきています。
 このような動向の中、地方公共団体の職員が受けた公務災害又は通勤災害に対する補償を迅速かつ公正に行うという基金の目的を達成するため、認定・審査事務の適切な進行管理と処理の迅速化に努めているところです。
 また、健全な財政基盤の確立に向けて、地方公共団体の負担金に関して、平成22年度からのメリット制の導入や平成26年度からの新規裁定年金分に対する充足賦課方式の採用という大きな見直しを行いました。さらに、マイナンバーを活用した他機関との情報連携や平成28年4月に施行された改正行政不服審査法に基づく審査事務の見直しなどについても適切な実施に取り組んでいます。
 地方公務員災害補償基金は、今後も、本部・支部間の緊密な連携に配慮し、基金を取り巻く様々な課題を着実に解決し、基金本来の使命を十分果たすよう努力を尽くしてまいります。何卒、関係各位の一層の御理解と御協力を賜りますよう、よろしくお願い申し上げます。

地方公務員災害補償基金理事長
諸橋 省明